「教習生の皆様の成長と地域貢献を実感」異業種からの転職で教習指導員に

カフェを併設したお洒落で綺麗な校舎や最新型教習車。県内初のオンデマンド学科教習をはじめとする最新の教習サービス。従来の自動車教習所のイメージを超え、時代のニーズをいち早く取り入れる『呉羽自動車学校』。そんなイマドキ教習所の“指導員”の実態を知るべく、入社5年目の駒野 好紀さん(29)を取材。穏やかな口調の中にも、お客様への“熱い思い”があふれる駒野さん。未経験で飛び込んだ理由や仕事の醍醐味、今後の目標とは⁉︎

異業種から教習指導員を志した理由は?

『呉羽自動車学校』教習指導員・駒野 好紀さん

颯爽と笑顔で出迎えてくれた駒野さん。スマートな立ち振る舞いで、優しいオーラがバンバン漂う。駒野さんは大学で学んだ後、就職した住宅業界から、家庭教師のアルバイトを経て、教習所の指導員になった。異業種からこの職種に飛び込んだのは?

駒野さん:学生時代と転職先を探す間に家庭教師をしていました。あまりイライラしない性格で、根気強く教えるほう。周りから「教える仕事に向いている!」と言われることも。家庭教師と似た仕事で、正社員として朝から夕方までフルタイムで働ける職業って何かあるかな〜と考えた時に、自動車教習所の指導員が浮かびました。共通点でいえば1対1で教えるところ。相手に免許取得や合格という明確な目標があり、頑張りたい気持ちをお手伝いさせていただくところですね。

実際に入社して仕事を始めてみると、駒野さんの直感は大正解。そして“教える”こと以上に学ぶことや得ることも大きい。免許取得を通して教習生の方々の成長を実感できる喜び。生涯無事故ドライバーを育成するやりがい。企業向けの安全運転講習や小学生の自転車教室、高齢者講習など、さまざまな角度で「地域の交通安全を守り、役立っている」と思える、楽しい仕事だった。

働きながら資格・免許を取得

未経験で異業種からの転職となると、職場環境や仕事内容に不安はなかったのだろうか。

駒野: この業界は転職組も多く、未経験でも飛び込みやすい職場。新卒も中途採用も同じようにキャリアアップが図れます。運転免許取得をお手伝いする職業柄、公共性も強いですし、“お堅い”社員が多いのかなと思っていましたが、違いました。普段から「人に何かを伝える」という仕事柄、みなさん話しやすく、人当たりもソフト。教習生の方々に接するように新入社員に対しても、ミスを責めずに根気強く指導する。みんなのびのびと仕事して、職場の雰囲気はかなりいいです。

学科教習や技能教習を行うための「教習指導員」の資格は働きながら取得できる。まず事前教養と呼ばれる研修を社内と免許センターで受ける。資格審査に合格後、事後教養という研修を所定時間受け、晴れてデビュー。取得後も先輩指導員が補助につくなど、OJT教育も手厚い。自動車学校によっては時間と人を割けず、有資格者しか採用しない、資格取得は就業時間外というところもあるなかで、『呉羽自動車学校』の研修体制とフォローアップは万全!

駒野さんは最近、修了検定や卒業検定を行う「技能検定員」の資格審査に合格。25歳以上で経験を積んだ指導員しか取れない資格。今はデビューに向け、事後教養に励む。これらの国家資格だけでなく、大型、中型、バイクなどの運転免許も、会社から費用面で手厚い支援がある。しかも就業時間内で取得OK。資格手当ありと、なんともうらやましい。

県内初の「オンデマンド教習」立ち上げに奮闘

『呉羽自動車学校』は2021年、県内でいち早く、オンデマンドによる学科教習(オンライン教習)をスタート。教習生の方々にとっては自宅で学科教習を受講できるので、「24時間・いつでも・どこでも・自分の都合に合わせて」学ぶことができる。また混雑を緩和し、卒業を早期短縮できる。学校側も送迎バスや学科指導を行う人員と時間を削減、効率化も図れる。このオンデマンド教習の動画編集をしたのが駒野さん。

駒野:パソコンは得意な方ですが、動画編集ができるというわけではなく、結構大変でした。編集ソフトには説明書がないので、ネットでサイトを検索して、一から学びました。ただ、作業は業務時間に認められ、持ち帰りようがないので残業もない。そこは助かりました。できあがるまでは大変でしたが、一旦作ってしまえば、学科は全てこれで対応できる。教習生と社内の両方のメリットに貢献できてよかった。

このように、適材適所で若手が挑戦し、活躍できる舞台が用意されている。

IKEDA Group各社とのつながりも実感

駒野さんは旅行好き。車の運転も仕事柄、苦ではない。家族や夫婦、仲間と長距離ドライブする時は、「他の人が運転したら大変だろうな〜」と思って、運転手役を買って出る。仕事は日、月曜休みだが、月に一度土曜休みがあるので、サービス業では貴重な3連休が必ず月1度ある。また有給休暇も取得しやすいため、今年のGWは5連休にして、家族で東北へ旅行したそうだ。

駒野さん:仕事は早番遅番で出勤時間が違いますが、平日の遅い出勤日は、銀行や役所などちょっとした用事が済ませられるので重宝しています。終わりのない残業や就業時間外での顧客対応がないので、きちんと帰れます。普段は録画したテレビ番組やYouTubeをみて、のんびり過ごしていますね。

最後に駒野さんの今後の目標と楽しみをうかがった。

駒野さん:今持っている資格に関する業務を、手際よく、効率的にこなせるようになりたい。そして資格取得の数を増やしていきたい。持っている資格が増えれば増えるほど、仕事を通していろいろな方と出会えます。そのなかでいろいろな人の話を聞けるのも楽しい。いつも新鮮な気持ちで臨めるのが、この仕事の面白さの一つだと思います。

教習所に通っている方々との交流がモチベーションにもなっていると語ってくれた駒野さん。その中には、グループ会社である『富山いすゞ自動車』『コマツ富山』『北日本モーター』の従業員も多いとのこと。『IKEDA Group』4社の中でも、免許取得を通してグループ会社との接点が多い『呉羽自動車学校』。さまざまな専門知識を有するグループ会社の従業員との交流も楽しみだそう。

駒野さん:大人になってから、ほかの業種の方のお話を聞ける機会って意外と少ないですよね。仕事を通してグループ会社の生き生きと働く皆さんの話を聞けるのは本当に楽しみです。そのためにも自分自身、資格取得の数を増やして、活躍できる場を広げていきたいと思っています。

少子高齢化やICT化など、自動車学校を取り巻く環境は目まぐるしく変化。しかし、特に車社会の富山県においては、運転免許はまだまだ必需品。新たな市場開拓で、将来性に見ても需要は絶えない。また、『IKEDA Group』各社との強力なつながりも実感でき、安定性を感じられる。駒野さんのような思い切ったキャリアチェンジが、新たな未来を引き寄せるかも!