メカニックチームの団結は抜群!トラック業界を選んだ自動車整備士の本音

人々の暮らしに大切な物流を支えるトラック。これらの車検、整備、点検、修理を行い、ドライバーの安全・安心を支えるのが『富山いすゞ自動車』サービスメカニックのエンジニア。使命に燃えたチームの団結力は抜群!
今回は現場をいつも明るく盛り立てる仲良しコンビ・谷﨑 竣也さん(32)、室 秀樹さん(32)に、仕事の魅力や職場の雰囲気などについて、本音でたっぷり語ってもらった。

「運ぶ」を支える自動車整備

谷﨑 竣也さん(写真左)、室 秀樹さん(写真右)

谷﨑さんと室さんは1学年違い。同じ富山技術専門学院(技専)を卒業し、社歴も12年、10年の中堅。頼りになる職場のムードメーカー的存在と、工場長のお墨付きだ。そんな2人は、もちろん小さい頃から車好き。手先が器用で、プライベートでも“愛車いじり”をこよなく愛する。しかし、なぜ普通車の整備でなく「トラック業界」を選んだのか。

谷﨑さん:技専では普通車は触れますが、トラックとなるとなかなか機会がない。「大きな車を整備したい」と思った時、触るとなればトラック業界に来るしかない(笑)

室さん:あと……本音で言ってもいいですか。自動車メーカーのディーラーと違い、ここはトラックなので、プライベートで自分の好きな車に自由に乗れるということもあります。例えばA社に勤めたらB社の車に乗れない(乗りにくい)とか。

谷﨑さん:ガチで率直にいえば、車好きには耐えられない! 確かに就職先を選ぶポイントとして重要なところです(笑)

車好きの特殊事情もさることながら、やはり、社会的貢献の面も外せないだろう。

室さん:物資が届かないとみなさんの生活は困る。自分が修理や整備をしたトラックが商品や配達物を運ぶとなれば、まさに地域の物流に貢献していると感じますね。

谷﨑さん:自分が直したトラックが、たまたま次の日にコンビニにいるとか、結構目にするんですよ。パンを買いながらうれしいなぁと。身近なところで「運ぶ」を支えていると実感できます。

ディスパッチャとしての役割とは?

トラックを扱う県内企業の中で、『富山いすゞ自動車』を選んだ理由を聞いてみた。「会社見学した時、職場の雰囲気がよく楽しそうだった」。2人は即答する。谷﨑さんは技専出身の先輩にも話を聞き、「職場の人間関係が一番大事。自分の力を発揮できるのは働きやすい環境あってこそ」と入社を決めた。「バリバリ働きたかった」室さんは、給料やボーナス、残業代も重視した。高収入高待遇で、しっかり働いてしっかり稼ぎたい人におすすめかと。

さて。いすゞ自動車には、「ディスパッチャ」というポジションがある。その日の入庫車両を確認し、チームメンバーのスキルをみながら各整備に割り当てる役目だ。現在は谷﨑さん、室さんを含めた5人が週交代で担当している。

谷﨑さん:大事なのはお客様の納期に、ミスなく確実に間に合わせること。作業状況を見ながら、流動的に割り当てなければならない。1日の流れもディスパッチャ次第です。自分次第で残業にもなるし、うまく回れば早く帰れる。そこにやりがいを感じます。

室さん:限られた時間の中で「この人には成長してもらいたい。ちょっとやらせてみようか」と判断しないといけない。そこが難しいところですが、そういった重要な役割を任せてもらえることがうれしいですね。

富山営業所サービス部のメカニックは42人。高卒から50代のベテランまで幅広く、ベトナムからの技能実習生もいる。中堅社員として、後輩や若手を指導する時に心がけていることを聞いてみた。

谷﨑さん:みんなフラットに仲良く話せる環境づくりを心がけています。楽しく和気あいあいと盛り上げながら、ビシッと締めるところは締める。指導するときは、なぜ注意されているか理解してもらうこと、しっかり意図が伝わるように気をつけていますね。

室さん:先輩が経験して教えてもらったことを、自分たちも正しく伝える。全て教えてしまうのではなく、その人の成長を考え、ヒントだけ与えてみるとか。そういうのも大事かなと。失敗を恐れずに挑戦する若手の成長を応援し、見守る社風があると思います。

技能コンテストや資格取得でキャリアアップ

室さんが出場した今年の技能コンテストの様子。

室さんは今年の『いすゞ自動車』の技能コンテストに挑戦した。「サービス・部品技能コンテスト販社大会 普通車の部」を勝ち抜き、「サービス・部品技能コンテスト中部支部大会 普通車の部」に出場。結果は6位だった。

谷﨑さんも過去に小型車の部で全国大会出場を果たしている。基本的には仕事優先で、練習は就業時間外に行うが、それも残業代として認められる。去年は小型車の部で全国2位の社員がでた。社員一人ひとりのスキルアップにもつながるため、会社をあげて支援する。

室さん:初めての出場でもあり、緊張と焦りで練習した成果を100%発揮できず、悔しい思いもあります。次こそは自分が納得できる内容で全国大会の切符を手に入れられるよう、日々努力していきます!

近年トラック業界では、先進技術の開発が大きく加速している。そのため、自社独自や、いすゞ本社と連携した研修制度に力を入れる。資格取得支援も同様で、仕事に関連する資格取得費用は全額負担し、資格手当もある。

谷﨑さん:2級自動車整備士やガス溶接、アーク溶接の資格は技専で取りました。こちらに入ってからは、まず「大型免許」。呉羽自動車学校さんと系列なので、仕事の途中や、朝に行かせてもらって取りました。フォークリフトやクレーンの免許とか、数でいうと2桁は持っているかな。

室さん:自動車検査員の資格とか、仕事上使う資格は会社で取らせてもらっています。高卒だと入社してから、3級や2級自動車整備士の資格取りに行っていますね。自分は入社してからそれを知って、いいな〜と。自分はお金出して技専に行っているんで(笑)

土日休みで家族との時間も大切に

土日出勤のイメージがある整備業界。お休みはどうなっているか気になるところ。休日の過ごし方をお二人に聞いてみた。

谷﨑さん:土曜は営業している日もたまにありますが、日曜と祝日はないですね。普通車のディーラーのように平日休みではなく、土日休みというのもトラック業界を選んだ理由の一つです。4歳の男の子がいますが、休みの日は家族で公園に行ったり、でかけたりしています。有給休暇も取りやすいですね。若手もバンバン取っている。

室さん:自分も子供と遊ぶのが多いかな。ものづくりは本当に昔から好きで。子供と一緒に何か作ったりしています。

谷﨑さん:2人の娘さんのために、木材でキッチンを作ったりしているんだよね。

室さん:キッチンは我ながらすごくよくできていると思いますよ! 娘に欲しいって言われたら、一緒に色を塗ったり作ったりして、喜んでもらっています。

お子さんの話になると一気に表情が緩む2人に、最後は今後の目標をうかがった。

谷﨑さん:下の世代を育てるのが目標です。あとはトラックもEV(電気)化や、自動運転など先進的な装置がどんどん搭載されている。物流業界の働き方改革や人材不足もあって輸送効率をあげるため、この先は今あるトラックの形でなくなるかもしれない。そう思うと、自分たちも今から学ぶことが多いし、日々アップデートですね。

室さん:今度こそ、技能コンテストで全国大会出場を目指したいです!将来的にいえば、現場も含めて雰囲気のよい、働きやすい環境づくりですかね。もうすぐ新社屋も完成します。きっとこれから入社する人は「会社きれい〜」ってなると思います。設備の整った工場で労働環境もバッチリだし。みんなが楽しく働くことができればいいですね。前途は明るい!