働き方をどう変えた?『富山いすゞ自動車』の新社屋をレポート! 

左:中古車部の伊井成美さん、右:総務部の橋本彩花さん

2023年11月、『富山いすゞ自動車』待望の新社屋がついに完成。生まれ変わった新社屋は、業務改善にアプローチしているのはもちろん、女性の働きやすさにフォーカスした施設・設備も充実。業務効率向上や女性活躍推進がますます求められる今後、それらをサポートするためにどのような工夫を凝らしたのか、詳しく探るべく富山市杉谷を訪れた。

ワンフロアオフィスで仕事の効率アップ

新社屋を案内してくれたのは伊井成美さんと橋本彩花さん。伊井さんは中古車部で中古車販売手続きを、橋本さんは総務部で勤怠管理や支払管理を担当しており、就業時間のほとんどを社屋のなかで過ごす。完成から約3ヶ月、今2人が感じている新社屋の良さや旧社屋との違いについて、まずは1階フロアを訪れ聞いた。

伊井さん:1階フロアにあるのは、私が所属する中古車部をはじめ、販売部・部品部・サービス部など。旧社屋ではいくつかの部屋に分かれていたのですが、新社屋ではひとつの空間にまとまりました。おかげで、他部署のスタッフの顔と名前が一致するようになり、コミュニケーションや相互連携がとりやすく。あと、個人的にうれしいのが電話対応がしやすくなったこと! 立って見渡せば、誰がいて誰がいないのかが分かるので、保留か折り返しかをすぐに判断でき、とても助かっています。

橋本さん:ふだん私がいるのは2階フロア。1階フロアと同じく、明るくキレイで気分よく仕事ができています。会議室やミーティングルームがたくさんあるのも特徴ですね。部屋によっては広さやしつらえが違い、使用する人数や目的にあわせて選択できます。Web会議用のモニターも完備していて、話し合いが円滑に進む工夫がいくつもあるんですよ。

毎日が充実しているのか終始笑顔がきらきら。そんなふたりに案内されて1階フロアをさらに進むと、活気ある雰囲気から一転、落ち着きある雰囲気に。さて、ここはいったい?

利用しやすく心地よい女性専用スペースも

左:女性専用のスタッフ休憩室、右:女性専用のお客様休憩室

やってきたのはお客様休憩室。2室あり、男性専用と女性専用に分かれている。設備はほぼ同じだが、大きく違うのがフリースペース。男性専用が絨毯敷きになっているのに対し、女性専用はパーソナルソファが置いてあり、どこかサロンのような印象だ。これは、昨今、増えている女性ドライバーを意識したもの。ゆったりと寛げそうな上質感がある。

スタッフ休憩室にも女性専用があるとのことで2Fフロアへ。ICカードで入室すると、ロッカースペースやパウダースペースのほか、テーブル・チェアセットが。女性スタッフはここでどのように過ごしているのか。

橋本さん:昼食をとったあと、ここに来るのがルーティーン。歯を磨いたり、化粧を直したり、おしゃべりをしたりして過ごすのですが、すごくいい気分転換になっています。

伊井さん:体調を整えたいときはソファベッドで横になることもできます。実はこのソファベッド、スタッフの意見を取り入れて置いたと聞いていて。現場の声を反映してもらえるのはうれしいですね。

今後を見越して、女性エンジニアのためのシャワールームも完備。スタッフからお客様まで、女性の働きやすさ向上に取り組む会社の姿勢が感じられる。

パブリックラウンジが叶えるのびのびランチタイム

そろそろお昼ということで向かったのはパブリックラウンジ。ランチルームの愛称で親しまれる食堂兼休憩室だ。のびやかに広がる空間には、自然光を採りこむ光庭があり、雰囲気は明るく穏やか。そこに、カウンター席、テーブル席、ソファ席が並び、人数や気分にあわせて選べるようになっている。オフィススペースとは全く異なる開放的なスペースができたことで、2人のランチタイムはどのように変化したのだろうか。

橋本さん:旧社屋では自分のデスクで昼食をとっていて、始業から終業まで同じ場所にはりついているような状態。新社屋ではそういった状態から解放され、オンとオフのメリハリをつけられるようになって、午後からの業務にますます集中できるようになりました。

伊井さん:旧社屋にいたころは、新型コロナウイルスの流行もあり、誰かと会話をしながら昼食をとるということができなかったんです。でも、今はここにきてのびのびと過ごせる。仲良しのスタッフがいれば会話をしながら昼食をとっています。楽しくてあっという間なので「もっと休憩時間が長ければいいのに!」と思うこともあります(笑)。

晴れて暖かな日には屋上で昼食をとったりもできるのだそう。パブリックラウンジをはじめリラックス・リフレッシュできる場所が確保されていることは、スタッフのモチベーションの向上に、さらには、業務効率・業務品質の向上につながっているに違いない。

最新設備を多数導入した新工場にも注目

ワンフロアオフィス、女性専用スペース、アメニティスペースの導入・拡充により、さらにモチベーション高く働ける環境が整った新社屋。同じく新工場も、連節バスなど長尺車両の整備を可能にする設備や、冷暖房をはじめエンジニアが作業に集中できる設備の導入・拡充により、さまざまなメリットを得られているのだそう。その詳細を探るべく次回は新しく生まれ変わった新工場をレポートする。乞うご期待!